引越しにおいてはやることがたくさんあります。
物件探しから始まって片付けや荷物の梱包、諸々の手続き・・・目も回る忙しさです。
ましてやお仕事をしながら、学校に通いながらだと思ったように時間も取れず、気が付けば引越し当日なんてこともあり得ます。
そこでこの記事では「引越しの手続き やっておくべきこと」をご紹介します。
このページをご参考に、効率よく準備を進められたら幸いです。
なお、ここでは物件の契約や引越し業者の手配は省略しています。
あなたが賃貸住宅にお住まいなら、まずはその物件の大家さんもしくは管理会社に退去の旨を連絡しましょう。
一般的に賃貸契約の解約は1か月前までとされています。
この手続きが遅れると契約期日が延びてしまいます。物件の契約内容によっては月単位でずれてしまうこともあります。当然、その分家賃が余計にかかってしまいます。
引越しが決まった時点で速やかに連絡しましょう。
新居の契約の関係などで引越し日が決まっていない場合は、おおよその退去時期を伝えておきましょう。退去の予定を伝えることがまずは重要です。
引越しの手続きといえばまずはコレ。
皆様の生活の基盤ともなる自治体での手続きです。
自治体での手続きは引っ越す先、つまり同じ市区町村内での引越し(便宜上、『転居』とします)と市区町村を跨いでの引越し(引っ越す前を『転出』、引っ越す先を『転入』とします)により内容が変わります。
以降転居、転出・転入に分けて説明していきます。
まずはお住いの役所・役場に引越し(住所変更)の旨を連絡します。
ここで書類を提出するのですが、引越し先により提出する書類が異なります。
『転居』は転居届を提出します。期限は引越し後14日以内です。
『転出』・『転入』の場合は、まず旧住所を管轄する役所・役場で転出届を提出します。期限は引越し日の14日前から引越し当日までです。
このときに「転出証明書」が発行されます。これは引っ越した先での手続きで必要となりますので、大切に保管しておいてください。
引越しが終わったら14日以内に転入届を提出してください。このとき上に書いた転出証明書も一緒に提出してください。
政令指定都市内での引越しはその自治体により手続き方法が異なります。
たとえば神奈川県の川崎市や相模原市の場合、市内のほかの区からの引越しでも転居届のみで済みます。川崎市、相模原市それぞれ市内での引越しという考え方ですね。
一方、横浜市では引っ越した先の区に転入届を提出する必要があります。なお、これに関して引っ越す前の区では転出届は不要です。
このように自治体により対応が異なる場合があるので、あらかじめ役所に確認をしておいた方が良いでしょう。
例年3月~4月の引越しシーズンでは役所の窓口が混み合います。
長時間待つことが予想されるので、できる限り早めに手続きを完了させるよう、計画を立ててください。
実印の登録をされている方は印鑑登録の住所変更が必要となります。
まずは今お住いの役所・役場で印鑑登録廃止届を提出します。そして新しいお住まいを管轄する役所・役場でこの印鑑登録廃止届とともに新規の申請をしてください。
なお、市区町村によっては転出届を提出した時点で自動的に印鑑登録が廃止されますので受付で確認すると良いでしょう。
『転居』の方は転居届の提出により、自動的に更新されます。
国民健康保険に加入している方は引越し前にお住いの役所・役場に保険証を返却して資格喪失の手続きを行います。
そして引越し後に新居を管轄する役所・役場にて14日以内に資格の取得を届け出ます。このとき転出届の際に交付された転出証明書も提出します。
新しい保険証は通常、郵送されます。ではその間に病院に行きたいといったときはどのようにすれば良いのでしょうか?
資格取得の手続きの際、窓口に相談してみてください。即日交付または資格証明書の発行をしてもらえるかもしれません。
この資格証明書は仮の保険証として扱われ、診察時に保険適用されます。
もしくは病院での会計時に医療費を一旦、全額支払っても受信できます。
この場合は加入手続き後に役所・役場への申請で差額分の払い戻しが受けられます。
いずれにしても早めの手続きに越したことはありません。
ちなみに『転居』の方は国民健康保険の「住所変更」のみで大丈夫です。
自営業や20歳以上の学生の方は引越し後に役所・役場の国民年金担当課窓口に「被保険者住所変更届」を提出してください。
会社員の方は勤務先に届を提出してください。
この手続き、面倒ではありますが、手続きが遅れたり漏れたりした場合は年金保険料の未納期間が生じて将来の年金受取額が減額になることも考えられます。忘れずに手続きをしましょう。
なお、国民年金の基となる基礎年金番号とマイナンバーが紐づいている方は原則、届け出が不要です。
マイナンバーカードをお持ちの方は手続きが必要です。
引越し前の手続きは不要です。『転居』『転入』とも引越し先の役所・役場での手続きを行ってください。期限は引越し後14日以内です。
手続きのために役所・役場へ日参すると手間が取られてしまいます。
ほとんどの手続きは庁舎1か所で済みますので、準備を済ませたうえでまとめて完了させると良いでしょう。
引越しの約1か月前から手続きができます。契約している電気会社のホームページや電話で受け付けています。
電気の開栓・閉栓ともに立ち合いは不要で、室内のブレーカー操作だけですので、忘れずにしてください。
引越しの約1か月前から手続きができます。契約しているガス会社のホームページや電話で受け付けています。
ガスの回線は基本的に立ち合いは不要ですが、オートロックの集合住宅や室内に立ち入る必要がある場合は、立ち合い必須となります。
引越し先での開栓はガス会社の職員が来て行うため、立ち合いが必要です。引越しシーズンなどは混み合いますので、早めの申し込みをお勧めします。
引越しの約1か月前から手続きができます。お住まいを管轄している水道局のホームページや電話、郵送でも受け付けています。
水道の開栓時、オートロックの物件では立ち合いが必要となる場合がありますが、通常閉栓・開栓ともに立ち合いは不要です。メーターボックス内の水止め栓を操作するだけなので、忘れずにしてください。
電気・ガス・水道それぞれ手続き時期・方法がほぼ一緒ですのでライフラインとしてまとめて手続きをしておくと、漏れがなくて良いでしょう。
インターネット回線については、引越し先の住居形態によって変わります。
最近の物件ではインターネット完備を謳っている建物が増えてきました。このような建物ではあらかじめインターネット回線工事が済んでいるので、インターネットプロバイダーと契約すれば利用できるようになります。
しかしインターネット回線業者によってはプロバイダーが指定されていることもあるため、今ご利用のプロバイダーとの互換性を確認しておく必要があります。
今ご利用のプロバイダーが新居では利用できないときは新たに工事が必要となります。賃貸物件なら、大家さんもしくは管理会社に問い合わせてください。
このときプロバイダーを乗り換えるならプロバイダーに新規契約を申し込むだけで大丈夫です。
まずインターネットの回線工事が必要です。ご希望の回線業者とプロバイダーに契約を申し込み、回線工事を行います。
今までご利用の回線業者とプロバイダーをそのまま継続利用するのなら手続きは住所変更のみで済みます。回線工事は必要です。
新規契約・変更手続きいずれも数日間の時間がかかることが大半です。また回線工事に至っては時期などにより1か月ほどの時間が空く場合があります。早めに手続きをしておいた方が良いでしょう。
Wi-Fiなど無線のインターネット回線をご利用の方は工事の必要がないので、住所変更の届だけを済ませてください。
スマートフォンの所有率が9割を超え、スマートフォン全盛の昨今ですが、固定電話の契約者も一定数以上いらっしゃいます。
固定電話の移転手続きはNTTに連絡をします。
NTTは現在、NTT東日本とNTT西日本の2社が存在します。
この2社で日本全国の固定電話を管轄しています。
固定電話の引越し手続きはこの2社のエリアを跨ぐか否かによって変わってきます。
エリアを跨がない引越しの場合は契約している会社に連絡をして手続きを行います。
このとき、電話の移転工事費用がかかります。引越し先の工事が不要なら手続きの費用、工事が必要ならさらに工事費用がかかります。
エリアを跨ぐ引越しのときは契約会社(例:NTT東日本)で解約手続きをし、新しい会社(例:NTT西日本)で新規契約を行います。
解約時に費用はかかりませんが、新規契約時に契約料のほか施設設置負担金などかかり高額になる可能性があります。
NTT以外にも固定電話のサービスを行っている会社があります。そちらと契約されている方は各社にお問い合わせください。
一般的な地上波放送のほかに衛星放送・ケーブルテレビ等、別途契約することで多種多様なチャンネルを楽しむことができます。
このテレビも手続きが必要です。
まず最低限、NHKとの受信契約での住所変更が必要です。これはNHKのホームページなどから手続きできます。
衛星放送を契約されている方は契約している会社に住所変更の手続きをします。
さらにアンテナの取り外し・取り付け工事を行います。
このときアンテナの工事はご自身でもできますが、高いところでの作業ですので多少料金がかかりますが、専門業者に依頼することをお勧めします。引越しを依頼している業者に相談しても良いでしょう。
ケーブルテレビも同様に住所変更の手続きと設備撤去・設置工事が必要です。
設備の撤去・設置の工事には当然ながら工事料金が発生します。詳しくは契約している各社のホームページなどでご確認ください。
引越しのシーズンになると混み合うため工事の完了までに時間がかかります。早めの手続きをお願いします。
スマートフォン・携帯電話とも携帯電話会社により若干異なりますが、基本的にはインターネット上、もしくは店頭での手続きとなります。
店頭での手続きは同じ携帯電話会社のショップであれば全国どこの店舗でも手続きが可能です。また家電量販店の携帯電話コーナーでも大丈夫です。
手続きの期限は特にありませんが、請求書等書類が届かなくなることもありますので、お早めの手続きをお勧めします。
日本全国の郵便局の窓口または日本郵便のホームページで手続きできます。またご希望の方には1年間の転送サービスが受けられます。
運転免許証をお持ちの方は免許証の住所変更も忘れず行ってください。
新居がある自治体を管轄する警察署、運転免許更新センター、運転免許試験場で新住所が確認できる書類持参で手続きできます。
手続きの期限は特に設けられてはいませんが、運転免許証は身分確認でもっとも使われる書類です。早めに忘れずに手続きを済ませましょう。
自動車を所有している方は車検証の住所変更が必要です。
期限は住所変更後15日以内とされています。この期限を過ぎると50万円以下の罰金が科される可能性があります。しかしそれ以上に車検証の登録住所には毎年自動車税の納付書が送られます。納付漏れがないよう、住所変更は確実に行ってください。
なお手続きは新居を管轄している運輸支局で行います。前の住居と運輸支局が異なるときはナンバープレートの変更が必要です。運輸支局へ車両を持ち込んでの手続きとなります。
ちなみにお乗りの車が軽自動車なら手続きは軽自動車検査協会となります。
バイクに関しては原動機付自転車と軽二輪自動車・小型二輪自動車で手続き方法が異なります。
原動機付自転車は市区町村の役所・役場での手続きとなります。
『転居』であれば引越しの手続きとしての転居届の提出で事足ります。『転出』『転入』の場合は引越し前の住所の役所・役場でナンバープレートの返納をして「廃車申告受付書」を受け取ります。そして引越し先の役所・役場で「廃車申告受付書」を提出して新しいナンバープレートを交付してもらいます。
軽二輪自動車・小型二輪自動車は運輸支局での手続きです。
同じ運輸支局の管轄内での引越しであれば運輸支局での登録手続きで完了です。前の住所と運輸支局が異なるときはナンバープレートの変更が変更が必要です。
妊娠中の方、お子様がいらっしゃる方はさらに手続きの必要が出てきます。お子様の年代によってもするべきことが変わります。お子様の成長に関わることなので、順に見ていきます。
母子手帳そのものはほぼ全国共通なので、手帳の住所欄をご自身で書き換えるだけで大丈夫です。
しかし最初に母子手帳とともに交付された受診票や検診補助券などは各自治体での運営となりますので、『転入』の際は書類を新たに交付してもらってください。転入届などの提出と一緒に済ませると良いでしょう。
未就学のお子様がいらっしゃる方は幼稚園・保育園の転園手続きが必要です。
まず、引越し先の幼稚園・保育園で定員に空きがあることが大前提です。
そのうえで市区町村により手続きの方法は異なりますが、幼稚園の場合、基本的に引越し前に在籍していた園で在園証明書をもらい新しい幼稚園に入園願書を提出します。
保育園ですと就労証明書、在学証明書等の必要書類を役所・役場の担当窓口に提出します。
『転居』の場合でも同様の手続きを行いますが、同市区町村内での引越しの園児の受け入れを拒む園も一部ありますので、ご注意ください。
幼稚園児より大きいお子様がいらっしゃる方は引越し時に学校の転校を伴うかもしれません。
『転居』で公立の小学校・中学校へ転校する方は前の学校で発行された在学証明書と教科書給付証明書、役所・役場で転居届を提出した際に発行される入学通知書を新しい学校に提出します。
『転入』のときは役所・役場で転出届を提出した際に発行される転出証明書を新しい役所・役場に提出し入学通知書を発行してもらいます。この入学通知書と前の学校で発行された在学証明書と教科書給付証明書を新しい学校に提出します。
私立学校への転校は受け入れ先の学校が編入可能かどうか調べたうえ、枠があれば編入試験を受け合格したのちに転校手続きに入ります。
高校は義務教育ではないため必ずしも転校できるとは限りません。まず転校希望の学校に受け入れ枠の有無を確認し、空きがあれば公立学校の場合、前の高校で在籍証明書・単位習得証明書・転学照会書などを発行してもらい、新しい学校の編入試験を受けます。
私立高校へ転校する方は公立高校同様、転校が可能かを確認しますが、その先の手続きは学校により異なります。各学校に詳細を確認してください。
児童手当を受給している方は引越し時にこの手続きも忘れてはいけません。
『転居』の方は転居届の提出のみで大丈夫です。
『転入』の方は引越し前の役所・役場で転出届と児童手当受給事由消滅届を提出し、所得課税証明書を交付してもらいます。
そして引越し先の役所・役場で児童手当認定請求書と所得課税証明書を提出します。
児童手当は保護者の所得により受給額が変わります。現在はマイナンバーで所得が確認できるため所得課税証明書は不要という自治体もありますが、所得課税証明書は引越し前の役所・役場でしか発行されないため念のために取得しておいた方が良いでしょう。
引越し時の手続きを大まかでありますがまとめました。
実際にはこのほかにもまだ細かい手続きがあったりします。
以上、いろいろと書いてきましたが、いかがでしょうか。
引越しには細かい手続きが多く煩雑です。しかも役所・役場へ出かけたりなど、家を空けることも多くなります。
それと並行して物件探しや引越し業者の選定という作業が入ってきます。
弊社、引越しと不用品回収の「きりり」ではお客様の引越しと引越し時の粗大ごみの回収のお手伝いをしております。
引越しの作業に係ることは弊社におまかせいただいて、お客様はその時間を手続き等にご利用ください。
弊社のスタッフは経験豊富なベテラン揃いです。お見積りの際にはお客様にとって最適なプランのご提案をし、お客様からのご質問・ご相談も承っております。
どうぞお気軽にお問い合わせください。